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やっと始まったことにため息をつきつつ、まずは対戦表を見に行く。

人が集まってて見えないな、なんて思ってたら辰巳と一緒に来ていたcolorsの仲間が道を作ってくれて、ありがたく見させてもらうことにした。


逃げようとする弘樹の手をとってね。


(ひぃ、俺絶対に場違いだって!)



「……次の次か」


「だね。オレは…あ、かぶってる」


「チッ、見たかったのにな…1人で平気か?」



何が、視線が。

確かにヒドいことになるかもしれないけど…でも、そんなこといってられない。
オレは勝ちたいんだ。



「大丈夫。だから…辰巳たちも負けないでよ?」


「あたりめぇだ」


「うへー…マジかよ。初っぱなから2ー6と当たってるっつーのに…」


「ジャックだけでしょ?大丈夫だって、ね?」


「エータ…お前なぁ…」



さて、今はどうしようかな。
外でのんびりするのもいいけど、他の試合を見るのもいいかもしれない。


そんなことを思って対戦表を眺めていたら、バレーで2ー6と3ー5が当たっているのに目がついた。

確か、シロと会長…あの会長?



「見てみるか?」


「え?……あ、うん、よく分かったね」


「瑛太のことなら、な」


「っ…バーカ、弘樹いこっ」


「おわ、わっ」



ニヤニヤしながらいっちゃう辰巳に何だか気恥ずかしくなり、弘樹の腕を掴んでムリヤリ引っ張った。

後ろからついてくるけど、見なくても分かる。


絶対笑ってるし…!



「……嬉しそうな顔しちゃってさ」


「え、?」


「タッツー来てからエータ、表情が豊かになった。親友としては悔しいな、ちょっと」


「し、んゆー…?」


「俺ら親友だろ?ははっ、友達以上恋人未満?」


「ぷっ…何ソレ!弘樹だってクイーンにつきまとわれてまんざらでもないって感じのくせに」




……ああ、どうしよう、
親友なんて一生出来ないと思ってた。

嬉しすぎる。
こんな幸せなことばかりでいいのかな…。



横であたふたしてる弘樹を見てまた嬉しくなって、ちょっと口元が緩んだ。

と、その瞬間、後ろから口を押さえられて引き寄せられる。




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