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「すいません遅れましたー」

『……遅い。何してた…君1人か?』

「あー…でもほら、お手伝い連れてきましたから!なっ?」

「どっかのマリモが役にたたないみたいッスからね、少しだけッスよ」

『……流川に引っ付いてる奴か。山上よりよっぽど役にたたない』

「んなぁ…っ!?」



ご主人様を貶されてキレるシロ。それをジャックが止めようとしてるけど…身長差ってこんなに目立つもんなのかな。

オレも平均だけど低い方だから…ちょっと悔しい。


そんなことを思ってぽけっと見ていたら、あの会長と目があってしまった。



『君は…この前食堂で囲まれていた、』


「え…あ、3ー2の高見澤瑛太です。あのときはどう、も…?」


『高見澤…まさか君まで野蛮な奴らの仲間だったとは』


「……会長には分からないでしょうね」



もったいない、そんな言い方をするもんだからつい、冷たく返してしまった。

オレの家のことについて知ってるから、もったいないとでも思ったんだろう。


何も、

何も知らないくせに…。
バカマジメな人のいいそうなことだけど。



「まぁまぁ、会長んな言い方しないで下さいよー。俺たち、意外と色んな考えがあってやってることなんですから、なぁ?」

「マリモにいわれるのは癪ッスけど、ハンパな覚悟でレイジさんについてるわけじゃないッス!」

『……どうでもいいが…早く仕事をしろ』

「うぃーっす。じゃあ黒蝶はこれ、データにまとめて下さい。んでシロ、これ漢字チェックな」


「……一応、敬語使ってくれてんだ」


「まぁ…ここでは先輩だし?」



ポリポリと頭をかきながらそういうジャックに、少しだけ見直した。
いっつも騒いでるからただのバカかと思ってた。

でも、なんか気持ち悪い。



「いらないから、敬語。T-cardsにバカにされてるみたいで嫌だ」


「はは…こりゃ手厳しー。んじゃ遠慮なく。それさっさとやってくれな」


「うわ、ムカつく」

「ホントッス!」


「……えー…」

『早くしろ』


「「はい」」




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あきゅろす。
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