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……あ、怒るのはそこなんだ。
って…え、オレ?
「何いってるんだ秀司。僕は弘樹くんと一緒に食べてるだけだよ」
「……あ゙?」
「えっ、お、俺ぇ!?」
「そう。そこにたまたまこの2人がいただけ、ね?」
ね?ってどう考えてもクイーンがオレたちのとこに勝手に来たんだけど。
あ、でも…弘樹がいれば誰がいても変わりなかったのか?
それってつまり…。
「瑛太、ここはうるせぇから早く行くぞ」
「え?……あ、うん、待って辰巳」
「お、おい黒蝶…っ…瑛太!」
「てめぇ…勝手に瑛太の名前呼んでんじゃねぇよ」
「俺の勝手だろ?瑛太、俺は諦めねぇからな」
キングがニヤリとオレを見た。
ああ、だからこういう視線は嫌なんだ…。
気持ち悪い。
それにコイツは敵だ。
colorsの敵で、辰巳の敵でもある。それはつまり、オレの敵……だからシカトね。
「……あ、弘樹」
「ああ、彼は僕が責任を持って送るから、2人で先いってどーぞ?」
「おら、瑛太行くぞ。前田だってガキじゃねぇんだ、ほっとけ」
「……もー…アンタ自由すぎ」
……でも、嫌じゃない。
弘樹には悪いけど、2人きりで登校とか嬉しすぎる。
ちょっとニヤケた顔を隠すために少し下を向いて、バシッと辰巳の背中を叩いて横に立った。
これからこれが日常になる。
こんな嬉しいことないでしょ?
◆
(現在に戻って…)
始めのころは食堂とか行くたびに気持ち悪くなってたけど、いつも横にいてくれる辰巳が毎回励ましてくれるから、もう正直どうでもよくなった。
それに…休み時間のたびにクイーンに弄られる弘樹を見てると、オレだけが可哀想とか思ってらんないし。
キングもうるさいけど、オレは大丈夫。辰巳が横にいる。
「もうすっかり秋だな」
「そうだねー…やだな、体育祭」
「……あ?」
「…あ、そっか…辰巳は来たばかりだもんね」
普通に馴染んでるし、いつもオレをフォローしてくれるから忘れてた。
辰巳は来たばっかじゃんか。
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