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……あ、怒るのはそこなんだ。
って…え、オレ?



「何いってるんだ秀司。僕は弘樹くんと一緒に食べてるだけだよ」


「……あ゙?」

「えっ、お、俺ぇ!?」


「そう。そこにたまたまこの2人がいただけ、ね?」



ね?ってどう考えてもクイーンがオレたちのとこに勝手に来たんだけど。

あ、でも…弘樹がいれば誰がいても変わりなかったのか?
それってつまり…。



「瑛太、ここはうるせぇから早く行くぞ」


「え?……あ、うん、待って辰巳」


「お、おい黒蝶…っ…瑛太!」


「てめぇ…勝手に瑛太の名前呼んでんじゃねぇよ」


「俺の勝手だろ?瑛太、俺は諦めねぇからな」



キングがニヤリとオレを見た。
ああ、だからこういう視線は嫌なんだ…。

気持ち悪い。


それにコイツは敵だ。
colorsの敵で、辰巳の敵でもある。それはつまり、オレの敵……だからシカトね。



「……あ、弘樹」


「ああ、彼は僕が責任を持って送るから、2人で先いってどーぞ?」


「おら、瑛太行くぞ。前田だってガキじゃねぇんだ、ほっとけ」


「……もー…アンタ自由すぎ」



……でも、嫌じゃない。
弘樹には悪いけど、2人きりで登校とか嬉しすぎる。

ちょっとニヤケた顔を隠すために少し下を向いて、バシッと辰巳の背中を叩いて横に立った。


これからこれが日常になる。
こんな嬉しいことないでしょ?







(現在に戻って…)


始めのころは食堂とか行くたびに気持ち悪くなってたけど、いつも横にいてくれる辰巳が毎回励ましてくれるから、もう正直どうでもよくなった。

それに…休み時間のたびにクイーンに弄られる弘樹を見てると、オレだけが可哀想とか思ってらんないし。


キングもうるさいけど、オレは大丈夫。辰巳が横にいる。



「もうすっかり秋だな」


「そうだねー…やだな、体育祭」


「……あ?」


「…あ、そっか…辰巳は来たばかりだもんね」



普通に馴染んでるし、いつもオレをフォローしてくれるから忘れてた。

辰巳は来たばっかじゃんか。




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あきゅろす。
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