5 「これ全部遙香が…?」 「あ、えー…んと、実は少しだけ手伝ってもらっちゃいました」 「…ははっ、そうか、でも美味いぜ。ありがとな」 「っ…はい!あ、この卵焼きは僕ですよっ」 「そうなのか?何か入ってる…初めてだな」 その後は食べたり食べさしたり、ゆっくりとした時間を過ごした…。 「頑張れ遙香ーっ!」 『ケガさせんなよー!?』 『かわいーぜーっ』 『うわ、お前死ねっ』 「イケー!」 ワァアア、と盛り上がるのはバレーだ。午後は2種目に分かれていて、遙香はバレーに出ている。チームは一応男子の中に入っているが、そのため余計女の子にしか見えない。 ……というよりは遙香が小さく縮こまってしまっているのだ。男子が打つボールはとても速く、遙香はその場から動けずにいた。周りがフォローしているが、相手がわざと遙香を狙ってくる。 「こっ…怖い…!」 「てめぇら遙香狙うの卑怯だー!」 『勝つためだからいーんだよ!』 『女の方に入れりゃ良かったのにな』 『サイテー!小鳥遊くん負けないでっ』 「ひ……ひぅっ」 [*前へ][次へ#] [戻る] |