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 それに遙香は怯えて狛璃の手を握り、全てを理解したように狛璃も握り返す。
 それだけで安心するのは何故だろう…?


「大丈夫。にぃにがここにいるだろ?」

「ん…うん。にぃにと一緒だからへーきっ」


 えへへ、と笑って服を選び出す。これが零鬼や彰鬼だとまだ怖がるのだ。それだけ狛璃の存在は大きく、周りの目というのは遙香に打撃を与える。

 それが分かっているからこそ狛璃は遙香のそばを離れず、一緒に服を見始めた。


「これ、どうかなぁ?」

「うーん…ハルにはちょっと男っぽすぎるかな?」

「えー僕男なのにっ」

「ハルにはこっちー」

「んー…にぃにがそういうなら…」


 狛璃が手にしているのは白い七分の服。遙香が手にしているのは黒の、色んなとこにダメージのついた服。どう考えても狛璃の方のが似合う。


「じゃあにぃには黒買っちゃおっかなー」

「え、お揃い?」

「そう!いいと思うだろっ?」

「うん、うんっ。お揃い好きっ」


(うあーこれから全部お揃いにしよっかなぁ)





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あきゅろす。
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