4 他にも服を選びながら思う狛璃の顔は、周りが引いてしまうくらい変態じみていたに違いない。結局2着ずつお揃いで買い、狛璃がトイレといってその場を去ってしまった。 それが、いけなかった。 『なぁ、1人?可愛いネ』 「っ…!?」 『わ、怯えてんじゃーん!ごめんね、怖い顔で』 『はぁ?お前だろ』 ナンパ、である。狛璃といることを知らない男が2人、遙香に声をかけてきた。突然のことに対応しきれない遙香は、ただ怯えてしまう。 (にぃに…っ、助けて…!!) 『ゲームでもしようぜ?』 『おごっちゃうよー?』 「っ………ぅ…」 『…なんかいえや』 「なーんで知らない奴にハルの声、聞かせなきゃいけないかなぁ…?」 『『!?』』 そこにトイレから帰ってきた狛璃がきた。絡まれてる遙香をみて頭に血がのぼったのか、笑顔のまま男の肩に手を乗せる。 『い゙っ…はな、離せ!』 『やべぇよ…行くぞ』 「全く…」 (やっぱ中まで連れてくべきだったな…) [*前へ][次へ#] [戻る] |