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 会長に呼ばれるなんてただ事じゃない。幸慈は戸惑いながらも遙香と一緒に生徒会室に向かった。

 L字の直角の所にあるそこは、他の教室よりも少し豪華だ。初めて入る2人はキョロキョロしながら中に入り、そっと椅子に座った。


「遙香ならいずれはここにくるだろう」

「そ、ですか…?僕、そんなに出来ませんよっ」

「んなことねぇよ」

「ぇ……遙香、怖くねぇの?」

「あ…、うん、その…」


(うぅ、僕がいうのかなぁ…っ)


「俺がいう。いいんだろ?」

「……はい」

「?」


 深刻な話なのか、遙香は幸慈の横から駿の横へ移った。それを目で追っているとなぜか2人は手を繋ぎ、遙香は少し顔を赤らめる。


「俺たち付き合うことになった。お前だからいうが他には漏らすな」

「ああ、そうだったんですか!…………え゙、」

「遙香に何かあったら俺を呼べ、いいな?」

「ぇ、ちょ、まっ…だって遙香はっ」

「いいのっ!……いわないで幸ちゃん…いっちゃヤダ」

「遙香…?」





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