3 会長に呼ばれるなんてただ事じゃない。幸慈は戸惑いながらも遙香と一緒に生徒会室に向かった。 L字の直角の所にあるそこは、他の教室よりも少し豪華だ。初めて入る2人はキョロキョロしながら中に入り、そっと椅子に座った。 「遙香ならいずれはここにくるだろう」 「そ、ですか…?僕、そんなに出来ませんよっ」 「んなことねぇよ」 「ぇ……遙香、怖くねぇの?」 「あ…、うん、その…」 (うぅ、僕がいうのかなぁ…っ) 「俺がいう。いいんだろ?」 「……はい」 「?」 深刻な話なのか、遙香は幸慈の横から駿の横へ移った。それを目で追っているとなぜか2人は手を繋ぎ、遙香は少し顔を赤らめる。 「俺たち付き合うことになった。お前だからいうが他には漏らすな」 「ああ、そうだったんですか!…………え゙、」 「遙香に何かあったら俺を呼べ、いいな?」 「ぇ、ちょ、まっ…だって遙香はっ」 「いいのっ!……いわないで幸ちゃん…いっちゃヤダ」 「遙香…?」 [*前へ][次へ#] [戻る] |