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「ねぇっ、零にぃ、彰ちゃん!」

「ん?どったー?」

「今ね、幸ちゃんがボール借りに行ってるの。一緒に遊ぼっ?」

「いいよ。行くぞ彰鬼」

「………わぁってる」

「にーにーっ、呼んできたよっ」


 ドーンッと抱きついて狛璃を見上げる。それに頭を撫でて『よく出来ました』なんていうと、遙香は本当に嬉しそうにはにかんだ。

 そこに幸慈もやってきて、5人で円になってバレーをする。ポーンと高く飛ぶボールがみんなの気持ちを表しているようで、体力が保つまでそれは続けられた。


「っはー、にぃにはもうダメだ」

「俺も…やっぱ年か?」

「年だろ。兄貴オッサンくせぇし」

「んぁ゙!?てめ、弟でも許さないぞっ」

「は、なら追いかけてこいよ」

「……くそー」


 それだけの体力も気力もない。7歳の差というのはそんなに大きいものなのか、2人は先に宿へ帰っていった。残った3人は人から少し離れた所に座り、ゆっくり休む。





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