9 『ねぇ小鳥遊くん、最近は楽しい?』 「……?」 『ユッキーが来てから楽しそうっつーか…』 『私たちじゃ何も出来なかったから少し悔しいっていうか…』 「………ありがとう」 『『っ──!?///』』 ああ、ここにも心配してくれる人がいた。幸慈と出会って少しだけ視点が変わり、色んなものが見えてきた。それに男ほど女の子は怖くないかもしれない。だから…ほんの少しの笑顔が見せれるようになってきたのかも。 それから30分ほど当番として仕事をこなし、後は自由に過ごすだけとなった。途中から体育館はたくさんの人で騒がしくなり、よくよく思い出してみたら特進科の発表があることに気づく。 (っぅ…どうしよう…) 降りるに降りれない。それに理樹は見てくれといっていた気もする。本当は人がたくさんいる所にはいたくないのだが、幸い2階は人が少なく、幸慈もこちらに向かってきているので見ていくことにした。 [*前へ][次へ#] [戻る] |