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「遙香かわいーっ!な、やっぱ笑ってた方がいいって」
「っ……」
「魚好き?俺タコ好き。美味くね?」
(……え、食べるの意味で…?)
『ちょっと早くー!』
『おいユッキー、サメ来たぜ』
「うおっ、まじか!!」
水族館に来てあの発言はないだろう、と思っているともう1人の男子に呼ばれた幸慈が慌てて走っていく。その後をのんびり追うと、とても大きな水槽が目の前に現れ、男子目的のサメもいた。
(すご…い)
大量のアジが軍団で水槽の中を回っていて、他の魚も自由気ままに泳いでいる。大きなエイが目の前を通り過ぎたかと思えば、もっと大きなジンベイザメも通り過ぎる。
遙香は狛璃たちにも見せるため、写真を撮り始めた。
「遙香!ちょ、こっち」
「え……」
グイッと幸慈に腕を引っ張られる。振りほどく暇もなくつれて来られたのは、写真を撮るのに絶好のスペース。他のお客さんにカメラを渡し、グループのみんなで撮ろうというのだ。
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