[携帯モード] [URL送信]

 そんな遙香が通うは宝寿学園。共学で制服も自由なのだが、普通科と特進科が設備されている。遙香、彰鬼は普通科の生徒だ。特進科は芸能関係など、もう働いている人や優秀な人が通っている。


『はよー』
『お、髪切った?』
『ダリー…』


(うるさい……うるさい、)


 遙香は顔をしかめながら教室に向かう。2ー3、3階の真ん中にある教室が彼のクラスだ。久しぶりに会ったということもあり、みんなのテンションが高く、遙香は嫌そうに席についた。

 窓側の一番後ろが遙香の席だ。


『おはよう小鳥遊くん』
『小鳥遊うっす』


(話かけないでよ…)


 そんなことを思いながら「おはよう」と小さく返す。それ以上は誰も話かけてこない。……これが、一年で出来たこのクラスのルールだ。遙香はかばんから本を取り出し、読み始めた。





[*前へ][次へ#]

4/52ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!