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「無理だ。1人だけにしろ」

『うぅ…』


あっさりと考えを否定され、今にも泣きそうな涼。普段ならそこでみんなが慰めに入るのだが、完全に興奮してしまっているため、早く早くと答えを急かしている。


「ちょっとみんな止めなよ」


もう泣きます、と言うときに大地がフォローに出た。


「だったらどうしろと言うんだ」

「そ、それは…なんか違うやり方で…。じゃんけんとかクジとか…」


いきなり香に意見を求められ、もっとも正論だと思う答えを出した。みんなも確かに…と頷く。


「じゃあクジね。で、涼に引いてもらおう」

「「分かりました」」


最終的に出した英士の結論にみんなが同意した。となればやることは一つ、紙を用意し、それぞれの名前を書いていく。


「え?僕も?」

「何?大地は一緒がいいわけじゃないの?なら別にいいよ。確率が高くなるし」


紙を渡された大地。どうしようかと迷っていたが、英士にこんな事を言われては書かない訳にもいかない。…と大地が名前を書いていると涼があることに気づいた。

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