4
『きら、ならないでっ…!嫌いになっちゃやぁぁ…』
「…ええ?僕が涼を?嫌いになんかなるわけないじゃん」
『ほ、と…?』
「うん。だって僕涼が大ー好きだもん」
英士が笑顔でそういってあげると、涼はにっこりと笑って僕もですといった。その様子に周りはホッと息を吐く。
香「でもなぜそんな風に思ったんだ?」
海「さっきの電話が関係してるみたいですが?」
『だって…さっき電話で嫌いって…ゆった…』
「え…?そんなこといった僕?」
そういって英士たちは先ほどの会話を思い返す。電話で嬉しそうに話していた英士。そこで彼が言ったのは…、
「…来ないと嫌いになるよ?」
『うぇっ…大地先輩も嫌い、ですかっ…?』
「えっ、ちが…そんなことないよ!」
別に嫌いと言ってる訳ではないのだが、涼はそう言われてると勘違いしてしまうらしい。その日から"嫌いになるよ"という言葉を涼に使うのは禁止になった。
時は過ぎてテスト数日前。今日もみんなは生徒会室で勉強をしていた。陸のために、なんて言ったのは実際に涼だけなのど、みんなそれぞれのやり方で勉強している。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!