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『英士先、輩?あれ…僕…?』

「怖かっただろ…。もう大丈夫だからな」

『海くん…僕一体…僕……うっ…、あ…!』

「「涼?」」

『嫌だっ…僕…!!ごめんなさっ…ごめ、なさい』

先ほどあったことが思い出されたのか、まだ混乱が抜けないのか、英士に抱きしめられながらも震えて泣き出してしまった。みんなでひっしになだめようとする。

大「大丈夫だよ。もう怖がらなくていいからね」

京「涼は悪くない」

英「ほら、ここにいるよ?」

陸「涼ー泣き止んでくれーっ!」

それぞれが色んな言葉をかけるが涼は止まらない。そこへ理事長がやってきた。英士から涼を受け取り、ぎゅっと抱き締めて目尻にキスを落とす。そして…、

「涼ちゃんは、ここにいていいんだよ」

涼を救う言葉を囁く。

『ほっ…とに?』

「うん。涼ちゃんがいなきゃおじちゃん、泣いちゃうな」

『泣かな…いでっ』

「…うん。涼ちゃんもね」

『んっ…』

やはり長い付き合いなのだろうか、それともあやしかたが分かっているからなのだろうか、涼はすぐに笑顔をみせた。いささか悔しいがみんなはそれにホッとする。

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