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しばらくは2人で話していたが、今は海の部屋にある本をみている。どんなものがあるのか、何が面白いのか。涼も小説が嫌いという訳ではないので興味津々に覗いている。
『んー…あっ、これ面白そう!』
「え…ああっ、それはダメだ!!」
『んっ?どうしたの…?』
ある一冊を涼が手にとってパラパラとめくりはじめた。だが海は慌ててそれを奪い返す。
─その本は始めは普通の話で面白いものの、後になると官能的な話しかない本なのだ。海も涼のように始めの内容だけで買ってしまった厄介な一冊である。
『ねーえっ、何の本なのー?』
「いや………そんなに知りたいのか?」
『うんっ!』
なんて無邪気に頷いてくる涼。どう考えても海は危ないことを考えているのに、無邪気な涼は気付いていないようだ。海は涼を膝の上に向かい合わせに座らせ、本をめくりはじめた。
「…2人しかいない静かな部屋。ケイはミホを抱き寄せ、軽く唇にキスをした」
そう言って海も涼にキスをする。
『んっ…え、海くん?』
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