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するとまた涼は考え始めた。どんな答えが出てくるかとみんなは息を飲んで見守る。それぞれが心の中で自分を!と祈り始めたとき…、
『あっ!』
と涼が声をあげた。
『僕ね、久先輩にしてもらうの好きっ』
少しタバコの匂いがするけど大きくてたくましい久が、涼の憧れでもあるのだ。だが、
「あーダメだ。これ3年は入ってねーの」
と陸が言った。このランキング、投票は全校なのだがエントリーは2年までなのだ。3年は引退である。
『えー…ダメ?』
「「ダメ!!」」
『あぅ…』
みんなで声を揃えて否定されてしまえばまた考えるしかなくなってしまう。再び涼は黙り込んだ。そして…、
『うーん……あ!良くんがいいなっ』
英「な、んで…?」
『だってまだ良くんにぎゅってしてもらってない』
確かにみんないつも抱きついてくる。だけど良だけはまだしたことがないのだ。そこまで仲良しって訳でもないし、良がそうしたいと思うのは南だけだから当たり前のことなのだが…。
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