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「そうか!友達か!!うんうん……で?手出してないよね?」
握手をして海の耳元できいた。パパもそこがゲイ、バイが多いと知っているのでやはり気になるようだ。そこで海が何も無いことを伝えると、ホッとしたように涼のもとへ戻っていった。
「それでは…私は失礼します。涼、またな」
『うんっ、バイバーイ』
海がパパに頭を下げ、涼に見送られながら帰って行った。その姿をみていたパパが、
「しっかりした子だな」
と涼に言った。
『うん。凄くね、落ち着いてるの』
「そうか。いい友達だな」
『えへへーっ』
海の姿勢はパパに好印象を与えた。初めてあう涼の友達。正直変なのだったらもう二度と合わせない位の覚悟でいたのだ。顔合わせが海でよかったのかもしれない。
「でも…金髪か…」
「あっれー?海じゃん。出かけてたんだ」
「まぁな」
海が家に帰ると外でドリブルの練習をしていた陸と鉢合わせた。
「なんか…機嫌よくね?」
「そうか?そう言うお前こそいいことあったんじゃないのか?」
「は?ねーし。これからだし」
「あ、そ」
「あっ、ひどっ!兄ちゃんもっと興味持ってよー」
「興味などない」
そこで海は切り捨てた。平静を装っていてもそこは双子。お互いの気持ちが分かってしまうようで、2人してデートがバレないかハラハラしていた……。
そう、陸も涼とのデートを約束していたのだ。
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