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試したいお年頃
◇やってみよう、そうしよう
お昼時、長い廊下で一般生徒がぞろぞろと向かうは…食堂。






さて、その若干ぎゅうぎゅうな廊下の後尾に一人の男が早足に近づいてくる。







「キャーー!会長様よ!!」







誰かが彼に気づきそう言うと、皆廊下の端により彼を優先する。







それを当たり前だと言う風に彼__蓮は、堂々と真ん中を通る。







あ"ぁー腹減った…







苛立ったように舌打ちした蓮に近くにいた者達が頬を染める。







「せーのっ」

「「「「覇王様ーー!どうか僕を踏んでください!!!」」」」

「あ"ぁ?うぜぇ」








ただでさえお腹を空かせている蓮はそう言って睨みつけるが、彼の親衛隊だろう彼らはキャーーと黄色い声を出し喜ぶ。








さすがドがつくMが集まる会長親衛隊、蓮のその目はご褒美だ。








それを思い出した蓮はスルースキルを発動しながらこのドMロードから逃げる。







すぐついた扉を開けると、もう蓮が来る事を誰かが教えたのか凄まじい奇声の大合唱だ。








最早皆、何を叫んでるのかわからない。








それもスルーして蓮は二階席へ向かおうとすると、何故か周りがざわめく。








あ?んだ…?







また一本眉間の皺を増やしながらも、蓮は階段を登って行く…と








「………。」

「………。」









そこにいたのは和食定食を食べている風紀委員長、要。







余談だが、二階席は生徒会、風紀委員会の役員が食事をする場所だ。







なので、これは仕方ないっちゃ仕方ない。







二人が無言で見つめているのに、周りはシーンと固唾を飲んでいる。







方や俺様会長、方や真面目委員長








そんな性格が真逆な彼らは、学園中の生徒、教師、理事長までもが知る程の犬猿の仲。





[試そうぜ?]

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あきゅろす。
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