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*Dearest*
47.唇
―…朝。

朝日がカーテンの隙間から射し込み、眩しさに重たい瞼を開けると目の前にはいつも生意気で意地悪な銀髪の弟子が寝ていた。

「え…なんで…?」

思わず声に出してしまった。そりゃあ、有り得ないから。有り得ない。だって、大の男が二人同じ布団の中なんて…どんな展開だ…。

頭を抱えて必死に昨夜の記憶を探る。

「昨日…えっと…そうか!飲みに行って、俺が潰れて…それで…」

ああ…記憶がない。情けなすぎて、頭を抱える。

「ん…」

小さく声を洩らすのを聞こえて慌てて自分の口を塞ぐ。起こした…?

恐る恐るそちらを見るとまだ眠っている様だった。良かった…。小さく溜め息をついた。俺はこの状況の打開策を必死に考えていた…いたんだけど…


「綺麗な…髪…睫毛意外と長い…」

手を伸ばしてそっと髪に触れてみる。

ー…トクンッ

あれ?

どうして…?

なんで俺、弟子相手にときめいてんの…?


俺は…何をしてるんだ…?

見詰めれば見詰める程に次々と押し寄せる、感情。



いつだか、自来也先生に聞いた事があった。



『恋…?そうだのォ…。例えば、その相手に触れたいとか…』



触れたい。頬に手を伸ばしてそっと撫でてみる。

『キス…したいとか…』

キス…?

頬に触れていた指先が唇に触れる。胸が高鳴る。堪えてた気持ちが溢れる…


「起きない…よね?」


そっと顔を近付ける。



ー…唇が触れた。



軽く触れ合うだけのぎこちない幼稚な口付け。押し寄せた罪悪感に直ぐに唇を離す。顔を上げて次の瞬間に移ったのは俺を何時もの意地悪な笑みで見詰めるカカシだった。


「せんせ」


そして、何時もの俺を呼ぶ声。

思考が停止する。



「……へ?ちょっ…いつから…!?」



「キス…下手くそですね」



「……っ〜〜〜!!!」

きっと今、俺の顔は真っ赤に燃えていることだろう。

最低だ。俺…


カカシはクスクス笑って、俺はいつの間にかカカシを見上げていた。必死に言い訳を探す。

「あの、あの、これは…えっと…」


「キスってのは…」


「…え…?」


「こうするんです…」


言い訳が唇で塞がれた。優しい、キス。

上手…なんだ…俺より先に色んな事を知ってるんだ。相変わらず…生意気。

だけど…

この意地悪で生意気な弟子に…


俺は…恋をしていたんだ。


*****
はい、スミマセン。妄想大爆発ですねー分かってますー。お目汚し失礼しました…(土下座)

琉流

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