Scandalous!



ご飯も食べ終わってデザートも完食しちゃったけど、帝王は現れませんでした


「おやすみなさい、隊長。戸締りは絶対してくださいよ(じゃねえとすぐ侵入しようとするからな)」
「はーい!薫ちゃんも、おやすみなさい」


わざわざいいのに、今日も薫ちゃんは僕の部屋まで送ってくれます
何度も戸締りしてください、って念を押して帰る薫ちゃんはお母さんみたいです


「まだこんな時間かあ・・・」


もう暗いけどピヨさん、いるかな?
行ってみようかな





中庭の奥まで来たけど、ピヨさんはやっぱり居なかったです・・・

もう、寝る時間だもんねっ



「ピヨさん、会いたかったなあ」


そう呟いて帰ろうと中庭に出ると、そこには帝王がいました

僕はもう既にパニックです!



「、月華?」
「うぁ、ててて、帝王っ」



中庭のベンチに座り、月明かりに照らされる帝王はやっぱりかっこいいです!



「散歩か?」
「え、と・・・あの、ピヨさんに会いに来たんですけど、見ませんでしたか?」
「ああ・・・(ピヨ・・・?ああ、あの性格悪い犬か)・・・さっき理事長が連れて帰った」
「そ、ですか・・・」


ピヨさんに会えませんでした
残念です・・・


「俺に会いに来たわけじゃないのか」


「?」


「何もねぇ・・・(くそっ首傾げんじゃねぇよ!)」


急に立ち上がりこちらに向かってくる帝王にどうしていいかわからず、思わず一歩下がってしまう。


「て、帝王、あの、邪魔ならすぐっ」


出ていきます。そう言おうとして止まった。


「・・・ない」
「は、はい・・・?」
「邪魔じゃない。ここにいろ(一瞬会いに来たかと思ったじゃねぇか)」


耳のすぐ横で聞こえるそれに鼓動が早くなっていく



「え、あの、ぅう、ふぇっ」


なんで、なんで抱き締められてるんですか!?
頭が混乱してパニックで泣きそうですっ


「な、泣くな!!(また泣かせてしまった・・・)」
「うぇっ?!わ、かりまっひっく」
「どうしたらいいんだ・・・」






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あきゅろす。
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