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学園ノ噺


一瞬で頭の中で毒づき、掴まれた腕を払う。
ついでに掴まれた所を掃う。



「触んじゃねぇよ。」



それから距離をとる。
ゴミの近くになんかいたくねぇよ。
腐臭が移りそうだ。



「な、なん」

「汚ねぇその格好もどうにかなんねぇのか?」

「ひ、人を外見で判断しちゃいけないんだぞ!」



外見で…判断するな?



「く…」

「わかったか!やっぱ俺は正し」

「ククク…アハハハハ!」

「ど、どう」

「テメェ、馬鹿じゃねぇの。初対面の人間を外見以外でどうやって判断すんだよ、あぁ?」



馬鹿だとは聞いていたが、予想以上の馬鹿だ。



「社会に出りゃ、外見でテメェの人間性を判断されんだぜ。ランクもな。だから大人は言うだろ?『身成りはきちんとしましょう』ってな。」



その点で、テメェはもう落第点なんだよ。



「でも、外見で判だ」

「そりゃ、そういう大人もいるさ。」

「だろっ!なら、お」

「ハンディキャップ持った方とかの話だがな。あとは、犯罪者か。」



うるせぇ声だ。
マジ死ね。



「か、会長様。」

「あ、悪ィ。待たせてたな、鈴木。」



いつまで経っても来ない俺を迎えに出たのか、俺の親衛隊隊長である鈴木がいた。

鈴木をはじめ、俺の親衛隊は可愛い子ばっかだ。
容姿が、じゃなくて性格が。
容姿は、可愛い子もいるが、イケメンもいるし、平凡もいる。
極め付けは…まぁ、所謂ゴリラとか…。
ゴリラなのに、すげぇ健気なんだよ…。
だから、嫌がれねぇんだよ。

ちなみに鈴木はかなりの美少女顔だ。
中身は男前だがな。



「あ!お前、親衛隊だろっ!」

「…それが何か?」



冷たい声に一瞬、ゴミが怯んだ。



「お前らがいるから、コイツは友達作れねぇんだぞ!」

「…無茶苦茶言ってんじゃねぇよ。会長様に友達がいない?思い込みも大概にしろや。本気で吊すで、ワレ。」



鈴木、口悪くなってんぞ。
まぁ、吉柳院一家の舎弟だから仕方ねぇか。

とにかく、悪い火種は消さなきゃな。



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あきゅろす。
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