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皇桜学園物語
A
『全員書いたようなので、名字と名前に千切ってください。』

しばらくすると、雪兎先輩の声が聞こえた。

「どっちが切る?」

春日は紙を見せて首をかしげながら卓都に聞く。

「どっちでもいいだろ。」

卓都はそう答えた。

「じゃあ、お願いします。」

すると、春日は卓都に紙を渡した。

「あ、俺がするのか?」

まさか渡されるとは思っていなかった卓都は聞き返してしまった。

「?嫌なら頑張るけど。」

春日はそう返した。

「いや、別に構わないが…頑張るって何だ?」

卓都は切ろうとして、春日の不思議な発言に気づいて問いただした。

「だってもしかしたら私の入学金かも…って思ったらピンクなのに福沢さんに見えてきて…」
「また、一番高い金を…と言うかまだそこ引きずってたのか。まあ、なら、俺がやるよ。…よし。」

ビリリ、と卓都は手にあったピンクの紙を二つに分けた。


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あきゅろす。
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