皇桜学園物語 A 「こっちだよ。」 すると、天の助けが指を指してきた。 「あ、ありがとうございます。こっちか。濃い方かと思ってたんだけど、違ったか。残念。」 二分の一で外しちゃった。今日大丈夫かな…? 春日は、ちょっと残念そうに、紙に名前を書く。 「よし、じゃあ…卓…都?どうしたの固まって。」 石みたい。どうしよ、卓都の名前書いてもらわないと提出出来ないんだけど…。 「どうしたの?羽崎君固まっているけど。」 「さあ、朝食べたスクランブルエッグに殻が入ってたとかですかね?」 「まさか。食堂からここまで10分ぐらいだよ?とっくにお腹の中に入っているはずだよ、篠雨君。」 「あ、篠雨じゃなくて、春日でいいですよ?笹倉先輩。」 「あ、じゃあ遠慮なくさせてもらうよ。…あ、羽崎君が動き出したよ。」 「あ、おかえり卓都。問題はスクランブルエッグ?…あ、時間差攻撃牛乳とか?」 春日は、隣にいる笹倉先輩と共に卓都の様子を見た。 「…突っ込みをもう一人くれ。」 卓都はそう、呟いた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |