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大空と錬金術師
驚愕

どうやら俺は、剣と魔法ならぬ、銃と錬金術のファンタジー世界に迷い込んだようです。


…………残念ながら生きて帰れる気がしないんですが…………





ツナは開いた口が塞がらなくなった。目の前で起きたことが信じられなかった。

ツナは普段自分も似たようなことをやっているだとか、そういうことを一切忘れて驚いていた。

(これも錬金術……?)

エドの錬金術しか知らないツナの中では、錬金術とは『形状変化』の能力だと判断していた。しかし目の前で繰り広げられた錬金術は、何もないところから炎を生んだように見える。

まさかこんな攻撃的な錬金術まで存在しているなどと思わなかった。

テロリスト達により、無賃乗車で捕まる未来は回避できたが……ツナはこの世界で生きていけるだろうかと自分の行く先を思いやる。

「ツナ」

ツナはエドの呼び声にハッとして顔を上げる。どうしたのかと聞き返すと、エドはこちらまで寄ってきた。

「お前、今日の宿泊先決まってるか?」

決まっているはずなどないツナは、もちろん首を振る。

今日の寝床のこと全然考えてなかったな……と、暗くなり始めた空を見上げる。

「じゃあせっかくだし、俺らと相部屋しねえ?」

その言葉に驚いたツナは再びエドの顔を見た。気前よく笑うその顔は冗談を言っているそれではない。

「あ……いや、止めておくよ」

すぐに自分の状況を思い出したツナは、エドの申し出に首を振った。

せっかく仲良くなった友人だし、その申し出は本当に嬉しかったが、ツナには割り勘する金さえ持っていなかった。

「金の事なら大丈夫だぜ?」

しかしエドはツナの思いを見透かしたかの様に言葉を続けた。

「俺と一緒ならツナの分タダになるから」





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あきゅろす。
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