大空と錬金術師
日常2
「すっかり暗くなっちゃったね」
ツナが空を見上げて呟く。
「こんな遅い時間まですみません!!」
獄寺が謝るのに対し、ツナは慌てて頭を降った。
「謝らないでよっ。元々オレが宿題解けなかったのが悪いんだから。」
手伝ってくれてありがとう、とお礼を言うと、獄寺は少し照れたように笑って鼻を擦った。
「ホント……獄寺君が来てくれて助かったよ……宿題解けなかったのがバレたらリボーンのねっちょりコース確実だった……」
ツナは顔を青くして呟く。
今日リボーンは銃弾の補充のため留守にしていた。ツナに宿題を完璧に解いておくようしっかり釘を指してから……
「小僧のねっちょりは容赦無いのな!!」
頭の後ろで手を組んだ山本が屈託無く笑う。その笑顔だけ見ると、本当に容赦ないと思ってるか怪しい。
今回たまたま遊びに来ていた獄寺によって事なきを得たツナは、獄寺と山本を途中まで送るために近所公園付近まで来ていた。
「獄寺今日はサンキューな!今度ウチの寿司持ってっから!」
何気にちゃっかり自分も宿題を解いていった山本が、獄寺の肩を叩く。それを鬱陶しそうに払い除けると、獄寺はツナの方に体を向ける。
「お見送りありがとうございました!ではここで失礼させて頂きます!!」
丁寧すぎる挨拶に少し苦笑しながらツナも「また明日」と手を振る。
「じゃあな、ツナ!獄寺!」
山本も大きく手を振って背中を向けた。それに手を振り返し、ツナも二人の背中を向けた。
平凡な日常の時間が流れていた。
−−−−この瞬間までは
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