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▽愛アイ傘/不二









相合傘―・・・・









傘ひとつで君との距離が縮まるんだ…











***愛アイ傘***












「あ…雨」




6時限も終わり放課後、




さ、帰ろうと勢いよく外にでるとさっきまで降っていなかったのに雨が降っていた






しかも結構本降りだ…







あーあ…



傘、持ってきてないのに





「しばらく雨宿りしよっかなぁ…」



なんて迷っていると後ろから声がした




「優雨!」



「あれ…周助!」



声をかけて来たのは彼氏の周助、たしか今日は部活で遅くなるから先帰っててっていってたはずだけど…




「よかった。まだ帰ってなくて」


「部活は?」



「雨でなくなったから一緒に帰ろうと思って」



「うん!あ…周助はちゃんと傘もってきたぁ…?」



「クスッ、ちゃんと置き傘してるよ」



そう言って周助は傘を開くとはいっ、とあたしに傘を半分さしだした



「ありがと」


「どういたしまして、じゃあ行こうか」







しばらく他愛ない話をしながら歩く、



周助はたまに、“雨、当たってない?”




なんて心配してくれたり…





チラッと周助をみるといつもより近くに周助がいて





なんだか心臓がドキドキする…





「僕の顔になんかついてる?」



「へ?!あ…」



「さっきからずっと見てるから」



「や…いや、別にっ…」



「優雨、顔赤いよ?」


「そんなことないって!!て、てゆうかあれだね!もうすぐ大会なのに練習つぶれちゃって残念だね!」






なんとか誤魔化そうと話題を切り換える


そんな焦っているあたしを見て周助はクスクス笑った



「クスッ、そうでもないかな」


「え?」


「雨降ったおかげでこうして優雨と一緒に帰れるし。それに…」



周助はあたしの方を向きピタリと足を止め

傘であたしと周助の顔を周りから隠すようにすると


そっと今日を縮めて唇を重ねてきた



「外でこんな優雨に近付くことできるのも、雨が降ってるからだしね」


「なっ…!」


「毎日雨でもいいな」


「そ…それはいいすぎだって」


「クスッ、それだけ優雨とできるだけずっと一緒にいたいってこと」




なんてキザなこと言ってまた歩きだした


もぅ…、とわざとらしくため息をつきながらも

内心、キスが少し嬉しかったことは、周助には内緒にしよう…



















雨の日は―…






あなたとの距離が




一層近くなる愛アイ傘ができる






特別な日…―







--END--


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あきゅろす。
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