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▽snow snow/不二



寒い冬だってあなたといれば・・・・―








***snow snow/不二***








「さむ…」



今日は周助の部活が早く終るということで、部活が終わるのを1人校門で待っていた


……けど、さすがに12月―…


雪もちらほら降っている時期、すごく寒い…


しかも今日に限ってマフラー忘れちゃったし…


あたしは、はぁっと手を自分の息でなんとか温めた






「優雨!」


それからまた少し経つと生徒玄関の方から聞き慣れた声がした



「周助」


「ごめんね待たせちゃって、寒かったでしょ」


「そんなに待ってないから大丈夫だよ!」


心配そうに周助が聞いてくるからあたしは咄嗟に小さい嘘をついてしまう


あたしがそう言うと周助は手を伸してきてあたしの頬に触れた



「…?!」


「嘘。ほっぺ、すごく冷たくなってる、あれ?今日マフラー、してこなかったの?」


「うん、家に忘れちゃって」



「じゃあ僕の貸してあげる」




そう言って周助は自分のマフラーをとってあたしの首に巻いてくれた


・・・・あたしの大好きな周助の匂い―・・・・










「それじゃあ周助が寒くなっちゃうじゃない」



「僕は平気なの、美優みたいに寒がりじゃないし」





「む…で、でも風邪引いたら困るでしょ…」





「ん〜、じゃ僕はこっちで」

「わっっ!!」


周助はいきなりあたしの腕を引っ張り、抱き寄せた



「こうしてると、暖かいでしょ?」


「ちょっ…と、ここ学校の真ん前なんだけど…誰かに見られたら…」


「見せつけてやればいいじゃん」


「あのね〜〜」


なんて言葉とは裏腹にあたしの顔は熱くなっていくばっかりで…


「優雨…顔真っ赤」


「し…仕方ないじゃない」


「クスッ、そんなに照れなくてもいいのに」


「照れない方が変なの!」


あたしが顔を真っ赤にしながらそう言うから周助はおかしそうにクスクス笑った


「僕だって照れてるよ?」


「ホント?」


「うん、あ、でも美優ともっとこうしてたいって気持ちの方が大きいかな」


なーんて、キザなセリフをさらりと言っちゃう事に対して照れはないのか、この
人は…

「熱いから、そろそろ放しなさいっ」


「僕はまだ少し寒いんだけどな」


「あたしは熱い〜」


「もう少しだけ、ね?」



周助が甘えるようにそう言ってチュっと唇にキスをおとした


「…ダメ?」



「仕方ないな…」


…あたしが周助の甘えに弱い事を知ってるくせに…




なんて思いつつも許してしまうあたしって相当周助に甘いなぁ…




「ぅ…やっぱり熱いよ」


「いいでしょ?、暖房いらずで」


なんて冗談をいう周助にあたしも自然に笑みがこぼれた






「僕のことも温かくして?」






あなたがいれば寒い寒い冬だって温かくなっちゃう…ー





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あきゅろす。
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