3 「パンを3斤、あとグレスの実を20個くれ」 「承知しましたー!」 店員が手際よく商品を袋につめている。するとアオイが。 「これ、しってるか?」 「?」 見せられたのは赤く熟れた何かの実…。 コロコロとしたようなそれをチアキは興味を持ち、じっとのぞきこむ。 「食べてみろよ」 「う、うん」 恐る恐るそれを受け取ると、口に頬ばった。 「?」 最初は味がしないので横に首をかしげたが。 かりっ 噛むと硬い殻から現れた液体がチアキの舌を刺激した。 「んんっ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」 「っぷ」 木の実は結論から言うと非常に酸っぱかった。 眼にはうっすら涙が浮かび出ている。アオイはそれをみて笑いをこらえていた。 「ナイス、反応」 アオイにだまされたとチアキはぽかぽか攻撃をするが、彼は顔を緩めたまま、ものともしない。 [*前][次#] [戻る] |