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「この下は…川…か?」



冷たい夜風が二人を包む。


チビ女の腕をつかむと自分の方へと抱き寄せた。
気を失っているらしく、顔色もすっかり青ざめている。
だらりと、顔が傾いている。おそらく出血が多く、それによる影響だろう。


チビは後先考えず、自分の腕を切りつけた。
いや、後を考える余裕もなかったのだろう。


「っち、この大バカ野郎が!」



舌打ちをして、
力の解放を始めた。
赤く燃え上がるような痛みを感じたが、いつも馴れていることなので、紅の紋章が自分の瞳を侵食するのを待った。

もう時間がない。


力を解放して、二人とも助かるか。
それとも、川と接触して体が砕けるか。


ただの賭けに変わっていた。



「っざけるなあああああっっ!!!」



距離を失いかけるその瞬間、大きな風が二人を包んで、吹き上げた。





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あきゅろす。
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