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異世界の姫君
知らないこと







目を覚ますと暗い部屋
此処が教団でないことが分かる
意識を失う前にあったことを思いだし
ここは恐らく中央庁の深くに造られた部屋

怖い…
この部屋の暗さもだが、
何か嫌な感じが周りからする

そんなことを思っていたら、暗闇の中から白衣の姿をした人が唯の前に来た

「ようやく、目を覚ましたか
なら実験を始めよう」

「え…!!!」

白衣の人が一言そう言うと、暗さで見えなかった部屋がぱっと明るくなった

明るくなって唯は気がついた

唯が寝ていた台の周りを囲うように白衣の人がたくさんいたのを…
その人たちは明るくなるとすぐに
唯の両腕両脚そして首を鉄のような物で拘束した

「なっ…!離してっ!!!」

唯は拘束具をつけさせないように、じたばたと動くが拘束具をつけようとしていない人達が暴れる唯を抑え抵抗虚しく拘束具をつけられてしまった

「それでは、実験行う」

唯に一番最初に近づいた人がそう言うと、
他の人が薬品がたくさん乗っている台を持ってきたり、それを注射で吸い込み唯の腕に向けた

「何をする気なの…!やめて!!」

唯の抵抗の声も虚しく、その注射の針は唯の腕に刺された

激痛
痛すぎて声さえ出ない
涙が次々と流れる

助けて、たすけて
アレン…アレン…!!!

「血が出ないと言うことは、大丈夫ってことか…
よし、次!!!!」

やめて…やめて…
…からだが…っいたい…

グサ…

ーーーーッッッツ!!!!
いたい!いたい!

うっくーっ!!!
なん…でこんなことに……?

また薬品が入れられた注射を向けられる

!!!やめて、やめて、やめて

ぐっ


いや…ーーーー!!!!!!!











ふっ

「大丈夫!!!!唯ちゃん!!!」

目を開けると目の前に綱吉さんの顔があった

私は目の前にいる人に
あの恐怖から助けて貰う為に
抱きついた

「なーーー/////、唯ちゃん!!??」

「っくいたい…いた…い……あの人…たちは…こわい
……たすけて…ぅっ…ふ…っ…」

唯は綱吉に抱きつき、泣きながら言った
そのいつもと違う唯の様子に顔を紅くしていた綱吉は唯が何か分からないが怯えていることが分かり
背中をさすりあやすように言った

「大丈夫だよ、唯ちゃん
唯ちゃんの事は俺が守ってあげるから
もう、そんな人来ないよ…」

その言葉を唯は聞くと少し泣いた後
安心したようにまた眠ってしまった

綱吉は自分にもたれ掛かったまま唯が
眠ってしまったので、ゆっくりと倒して布団をかけた

今日はランボの退院と密かにリング争奪戦の勝利を祝い山本の家でパーティーをした
京子ちゃんやハル最後に助けに来てくれたランチアさん、バジル君、獄寺くん、山本、京子ちゃんのお兄さん、リボーン、ディーノさん、ビアンキ、イーピン、母さん、山本のお父さん、コロネロ、シャマル、
皆でどんちゃん騒いだ


でも、ディーノさんは途中で唯ちゃんが心配になったらしく帰っていた
俺も唯ちゃんが心配になった
また、ずっと食べず眠ったままだと聞いたから
ここ最近少しだけ俺は変だと思っていた

頭の中は唯ちゃんのことばかり、そんなことをリボーンは見透かしたように、パーティーが終り解散後、ランチアさんとバジル君を見送った後すぐに
「唯の見舞いに行ってこい」と言われた
俺は唯ちゃんを見にディーノさんが戻った病院に向かった
リボーンも一緒に来たが、ディーノさんの所に行って唯ちゃんの事を聞いているようだった
俺は先に唯ちゃんが寝ている病室に入り、唯ちゃんのベットの横に置いてある椅子に腰かけ、唯ちゃんを見た

その時突然唯ちゃんが苦しみだした
俺は慌ててディーノさんを呼びに行こうとしたら
なにか唯ちゃんが喋ってた

顔を唯ちゃんに近づけその声を聞き取ろうとしたら
唯ちゃんは目を覚ました
大丈夫かと聞いたら、唯ちゃんはいきなり俺に抱きついてきた
俺は顔が紅くなるのを感じた
心臓がバクバクしてることにも気づき離れてもらおうと思い言おうとしたら、
唯ちゃんから悲痛の言葉が出てきた

何が痛くて、怖いのか俺には分からなかった

でも、助けを求めているのなら
助けてあげたい

そう思い言ったら、唯ちゃんは安心して
眠ってしまった

唯ちゃんの事について俺は知らないことばかりだ
唯ちゃんが別の世界から来たということは
この前守護者も全員集めリボーンが話してくれた

唯ちゃんは元の世界で
どんな辛いことがあったのだろう

そればかりが俺の頭の中を染めている

気になってしまうのは、もう仲間だと思っているからだろうか…


………それとも……






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