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異世界の姫君
いないのは










ぱち……
「…あれ…ここ病室?私…」

目が覚め、周りは見慣れてしまった白
ここは病室だと分かる
私、ずっと過去の夢を見てた
痛くて、怖くて、苦しくて悲しい
とても辛い記憶
周りが敵だらけ

久しぶりに見たせいか、リアルに感じてしまった
でも、微かだけど私
夢を見ている途中で起きて、側にいた綱吉さん?に
抱きついてあの夢から助けてと言う意味で助けを求めていた

いきなり、言われた事に綱吉さんは
私を救ってくれる言葉を…嬉しい言葉を言ってくれた

本当に救われたんだと思う

だって、その後の夢は過去の夢ではなかったから
嬉しかった…本当に……

過去に起こっていたときは、長くあの人体実験を受けていたから……
コムイ室長が助けに来てくれたのは教団から中央庁に連れていかれて2ヶ月後だったから……
何回もコムイ室長は中央庁のお偉いさんに私を返してくれるように頼みに来たみたいだけど
とりあってくれなかったみたいだから……

やばい、また思い出してきて涙がでそう……

唯は出そうな涙をすぐに拭いた
そこで、あることに気がついた

「…あれ……幸……?」

そうやあ、私がヴァリアーの人に拐われたとき
幸は置いてけぼりになったんだ…
幸探さないときっと寂しがってる
てか、私が寂しい!!!

ベットからおり、探しに行こうとしたら
ズテエェェェーーン

「うぅーーー痛いー…
前にもこんなことにした気がする…」
ずっと寝てた唯は栄養不足で体の力がないのだ
そのお陰で、脚に力が入らず、滑り込みのように
地面にこんにちはをした
こうなるのは2回目

相変わらず、微妙にドジな唯だった…;

そんでまた自力で起き上がれなかった
前は唯が助けてくれたけど、今は何処に行ったのか
ここにはいない

「お、起き上がれない…;
誰か〜;」

うぅ〜私のバカ〜;
ふぬ〜!!…駄目だ起き上がれない……
誰か〜、幸〜

ガチャッ

助けを求める声が通じたのか
部屋の扉が開き綱吉とリボーンが入ってきた

「なにやってんだ、唯…」

「わっ!唯ちゃんどうしたの;」

呆れた顔をして唯を見るリボーン
綱吉は驚いていた

「あ、体に力が入らなくて…
起き上がれないし立てないんです;」


「すぐ、起こしてあげるよ;」

綱吉の言葉でリボーンは綱吉の肩から降り、
ベッドの上に乗り、綱吉は唯の手を引き体を支えベッドに座らせた

「助かりました…;
ありがとうございます、綱吉さん」

「どういたしまして」

「それより唯
なんでベッドから降りようとしたんだ
何処か行くつもりだったのか?」

「あ、そうでした!
リボーンさん綱吉さん、幸知りませんか?
私、ヴァリアーの人に拐われたとき幸一人にさせちゃって……」

「そうやあ何時も唯ちゃんにべったりなのに
見ないね…」

「唯に置いていかれたの勘違いして
家出みたいな感じになったんじゃねーのか」

「えっ幸私から離れていっちゃったの……」

「こら、リボーン!!
唯ちゃんを余計心配させてどーすんだよ!!

唯ちゃん今のはリボーンの冗談だからね;」

綱吉の弁解は遅く
唯の頭の中は最悪の方向へ行っていた

幸が私を嫌って離れてっちゃったの…
帰ってこないの…私一人…?

流石にヤバイかもと感じたリボーンは
唯の隣に行き

「唯、お前を大切だと思っていた幸が
唯の元に戻って来ねーってのはあり得ねーぞ
今頃唯を探していてそのうちふらっと戻ってくさ」

「……はぃ…」

落ち込んだまま、唯はリボーンに返事を返した

「そうやぁ、唯ちゃん
体力ないってことは、ご飯食べないと!!
俺母さんから唯ちゃんのご飯預かって来たんだ」

綱吉は落ち込んでる唯を元気づけようと、
持ってきたお弁当箱を唯の前に出した
ふたを開け、中身を唯に見せると

「うわぁ、美味しそう……」

唯の顔に笑顔が戻った
その表情を見て、リボーンと綱吉も安心した

「唯とにかく幸を探すにしても
体力がねーと動けねーだろ
ちゃんとご飯を食え」

「ほら、唯ちゃん箸持って
さっ食べて食べて!!!!」

「えっあ、はい!
い、いただきます」

お弁当の中身は一般家庭がよく作る
卵焼き、ウインナー、ミニハンバーグと色々な食材が入っているが唯にとってはどれも初めて見るものばかりだった

ぱく…と始めに口にいれたのは卵焼き
もくもくと無言で食べて、飲み込む
すると

「綱吉さんこの黄色い食べ物凄く美味しいです!!!
これなんなんですか?」

「唯ちゃん知らないの?
それは、卵焼きって言って卵に味付けをして
焼いたものなんだよ」

「へー卵をですか…」

そんな会話をしながら唯はお弁当のご飯を
ぱくぱくとあっと言う間にたいらげてしまった

「ご馳走さまでした!
綱吉さん美味しかったです」

「よかった…!母さんにも伝えとくよ!!」

「じゃぁ、唯
体力も戻っただろうし、幸探しに行くか」

「はい!リボーンさん
あ、でも私着替えないとですね
病院の服のままですし…」




いつ着替えさせられたか不明だが
唯の今来ている服は病院で着る専用の服であり
自身のではないのだ







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