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異世界の姫君
再会




ーーーーーーーパアァァァァアァァァッッッッ


その時何処からともなく
目映く落ちている私の回りから光が生じた

「!?何」

私の声に反応するように、その光から声が帰ってきた
その声は小さく最初はハッキリ聞こえなかった
だが、次の瞬間

ーーーコーーン…ーーーー

!!!!!
今聞こえた声って……まさか、

そう考えていたら、その光は消えていき
目の前に表れたのはなんと幸だった

「幸……幸!!」

手を伸ばそうとするが落ちているせいで手が届かず地面へと向かっていく……が、ガクンとその浮遊感は止まった
幸がすぐに落ちている私の下に回り、
イノセンスを発動させ、大きくなった背中に乗せてくれたようだった

「あ……ありがとう、幸!!!
ごめんね私所々切ってて血が出てるから毛に血が付いちゃうね」

私がぎゅっと幸が迎えに来てくれたことに喜びながらも申し訳なさそうにすると
幸は一声鳴いて私に平気だと心のなかに
そう言ってきてくれた

幸のイノセンスは私を主とするイノセンス
だから、私の心臓には本来寄生型である四季桜のイノセンスがありそして幸のイノセンスの半分もある
それのお陰で幸の言葉を私の心臓にあるイノセンスを通して理解出来るようになっている
まぁ、簡単に言うと幸と私の心は繋がっているから理解しあえるっていったらいいかもね

……ところで、幸はどうやってこちらに来たのだろう?
私は10年バズーカとかで来られたのだが……
幸は光の中から現れたよね?

「幸はどうして、私の元に戻って来れたの?私……幸を置いてきちゃって………
寂しかったよ……ごめんね、置いてきちゃって…」

涙をボロボロ流しながら、幸の背中にうつ伏せる
瞳から溢れる雫は幸
それでも、止まらない涙

大好き、大好きだよ幸
もう一人にしないから、私も一人にしないで……
寂しい思いは充分感じているから…
タップみたいに消えていったら私、
………私、苦しくて死んじゃうよ

ふと、そんな事を考えていると
何かに頭を撫でられた

「………幸」
それは、幸の9つある尻尾の1つだった
幸は私の心の不安を感じ取って、安心させるために頭を自分の尻尾で撫でてくれていた

大丈夫ずっと僕は唯の傍から消えないから、傍にいるから………安心して…
その言葉を私の心に送りながら

「っ〜〜〜〜〜!私も、もうこれから幸の傍から離れないから………約束するから!!」

…………あぁ、幸
幸がどうして、私の元に戻ってくることが出来たのか私分かったよ……

私の幸への思いが強くなって…また、
幸も私への思いが強くなったから……
私と…幸の心がイノセンスを通じて繋がっているから……心を通して私の元へと戻ってくることが出来たんだね


ーーーージジジッ

『唯さん、唯さん聞こえますか?』

耳につけていた通信機から入江さんの声がする
私は耳に手を当て返事をする

「はい、入江さん聞こえてます」

『…よかった、それで
今そちらの状況はどうなっていますか?』

「えっと、敵の一人、雉さんは倒しました
あ、それと私の相棒である、幸が戻ってきて居まして幸の背中に乗って今は上空に居ます」

『よくやってくれた、唯さん
幸も戻ってきてくれたのならかなりの戦力になるよ
それじゃあ、唯さんは山本君と合流して
敵の制圧に向かってくれ』

「分かりました!」

『じゃあ、宜しく頼む』

「はい」

ーーーージジジッッ

入江さんからの通信は切れ、幸に
武さんの匂いをかぎ分けてもらい連れていってくれるよう指示を出す

匂いを感じ取った幸は足を直ぐ様動かし、武さんがいるであろう方向に向かった

この時私が通信で入江さんたちの緊迫感を感じ取っていれば、入江さんがあんなになることはなかったかもしれないと、

私は後で後悔するとは

思っていなかった


ただ、綱吉さん達の役にたてている実感が
嬉しかったから……………




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あきゅろす。
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