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…8。





「あ、べ、別に、嫌って、は…」


動揺してたどたどしくなる言葉に、自分でも不本意ながらフラグが立ってる気がするんだけど気のせい?

てか、端から見たらデキてるように見えないか?
それは嫌だ。


現に職員側に座った生徒が何人かが、こっちを見て何か話してる…気がする。


いや、待って!
俺腐男子(あ、断言しちゃった)だけど、当事者になるつもりはないからね!



「は、離れて…ください…」



とりあえず、距離を置こうと少し横にズレると、一瞬真顔になった無限が嫌な笑顔を浮かべて距離を詰めてきた。


…あ、絶対良からぬ事を考えている顔だ。
嫌な予感しかしないっ!



「なんで?俺とお前の仲じゃん?」


…ヒィィ!
どんな仲ですか!ただの同僚ですけどぉ!

予想通りの嫌がらせに顔を引きつらせると、


「…誤解されるような発言は止めてください…」



何とか吐き出した言葉は、情けない事に尻すぼみになってしまったが、それでも俺は頑張った。


「誤解?どこらへんが?」


なおも絡んでくる無限を弱々しく睨み付けると、


…あ。


気付いてしまった。
多分、コレは本気じゃない。
勿論、ただからかってるわけでも。

無限の目が、からかってるというよりどこか違う所に向く意識を無理矢理こっちに向けているような?
何かを願ってるような、それをどうすればいいかわからないような…、つまり不安げに揺れているのだ。


もしかして?


「この中に本命でもいるんですか?」

「っ、」



何気なく言ったつもりだったが、まさか俺からそんな指摘をされるなんて思ってもみなかった無限が、明らかに驚いて目を剥いた。


「…て、え?」


勿論それは冗談だったのに、途端に苦々しい表情を浮かべた無限のそれは、肯定だよな?


…え?嘘!マジで!?







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あきゅろす。
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