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『花束を君に』
2*2

翌日。

今度は違う物にしてみよう。
「飴はお嫌いでしたか?」
カウンターで本を受け取ると手続きをしながら話かけてみた。

「……」
やっぱり何も答えない。
今度はガムを差し出してみた。
「…ガムですけど。」
そっと顔を見ると、目がいらないと言っている。

「……いりませんよね?」
はは。と笑って誤魔化したが、もちろん何のフォローも無い。

こ、これは手強い…。

結局その日も声を聞く事はできなかった。



たぶん、物ではもう無理だろう。
ここは正攻法!
とりあえず挨拶から攻めてみますか…。

「こんばんは。」
「……」
無視。
くっ!負けるか!!

「今日はいいお天気でしたね?」
「……」
ふわあぁあぁ!挫けそう!

「毎日、お仕事ご苦労様です。」
「……」

「お気を付けて。」
「……」

NOーーー!
取り付く島も無い!!



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