君が笑ってくれるなら
5...
「…っと!て、熱ッ!!」
扉にぶつからないよう避けたは良いが、カップが揺れ、中の液体が零れてかかる。
熱さに慌てる俺を気にもせず、物凄い勢いで駆けて行く元凶。
「――って、おいっ!何処行くんだ!?」
階段を駆け降りていく足音を呆然と聞いた後、あいつが出てきたばかりの部屋を覗く。
特に変わった様子はない…と思ったが、なぜか窓が開けられていた。
天候を思い出し、慌てて閉めようと駆け寄る。
そして――…
「アルっ――…」
窓の下、見下ろした先には二人が居た。
「アル…ッ!」
「全く…随分探したんだぞ、アーサー」
どうして…
どうして、此処に…?
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