4 「元帥!」 風船ガムを膨らませた男性が、絵を描きながら振り向いた。 「あれ! 久しぶりりーん☆」 …一応、私達の師匠であるティエドール元帥。 性格が明るく、まぁ普通の人。 デイシャの死を伝えた今も、感情を思いきり表に出して号泣している。 「そうか…デイシャが…。 よく…私の眼鏡を割ってイタズラしてたあの子が…。 とってもいい子だったのになぁ…」 …矛盾してますよ。 「ティエドール元帥、一度我々と共にご帰還を…」 「デイシャの故郷は確かボドルムだったかな?」 マリからハイと聞いて、絵を描き始めてしまった…。 「私がずいぶん前に見た記憶の映像だから、少し違うかもしれないが…」 って、即席の割に相変わらず上手い。 絵に火をつけて、燃やす。 「私は帰らんよ。 今は戦争中なんだ、元帥の任務を全うする。 それに、新しいエクソシストを探さないと…」 (そう言うと思ったぜ) (そうだな、師匠らしい) (これで帰ってたら、師匠じゃないもの) 「「「お供します、ティエドール元帥」」」 目を細めて笑いかけてくる元帥…。 . [*前へ][次へ#] |