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2人が消えた瞬間、私達がいる部屋の崩壊が始まった。
「アレン!
リナリー!
ミランダ!」
皆のもとに行こうとするが、床が崩れて思うように動けない。
「あっ…皆…っ!」
部屋の床から下に落ちてゆくと、今までいた部屋の容貌はまるでプレゼント箱のようだった。
あの部屋はロードの能力だったのか…。
ふと気付くと、今度は普通の部屋の中にいた。
「アレンくん!香奈!
来て、ミランダの様子がおかしいの!」
隣の部屋からリナリーの声が聞こえてきた。
アレンは私と同じ部屋にいて、一緒に走っていく。
「2人とも…」
リナリーに抱えられているミランダの汗が半端じゃない。
「武器化されていないイノセンスが、ミランダの体に負担をかけているみたいなの…」
「ミランダさん…発動を止めてください」
「ダメ…止めようとすると…」
周りを囲んでいた時計が私達のもとに寄ってくる。
「吸い出した時間が戻るみたいなの…。
あんな傷がもう一度戻ったら……。
ありがとうって言ってもらえたのに、これじゃ意味が無いじゃない…!」
「ミランダさん…。
大丈夫、自分の傷は自分で負います。
これでも僕は丈夫ですから」
「そうよ?
だからお願い、発動を止めて?」
「生きていれば、傷は治るんです。
(……傷は、残るけれど)」
そして、涙ながらミランダは発動を止めた。
ミランダも、イノセンスが暴走してしまったのね…。
私と同じね…私も、暴走して人を…
…待って、本当に同じだってどうして確信できるの?
今思い出してきているこの記憶、私のじゃないって…。
隼人お兄ちゃんの言う通りなら、私は…。
私は、一体誰なの…?
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