[携帯モード] [URL送信]




次に目を覚ました時、時計の模様で埋め尽くされた丸い空間の中にいた。

「ここは…?」

私はリナリーと一緒に椅子に座り、それぞれドレスを着ていた。

「この服は…?」

目の前には、無傷のアレンとミランダが。

「あれ…アレン、怪我してなかったっけ?」

「ミランダさんがやっぱり適合者だったんです。
この球体はミランダさんの能力で、そのおかげで僕たちの傷が治ったんです。
そうだ、ありがとう、ミランダさん!」

最後の言葉はミランダさんへ向けて。



そして今の状況を説明され、私たち3人は勢いよく外へ飛び出した。

「ねぇ、アレンくん。
あの子、劇場に来た子よね?
…アクマ?」

「…違います」

「…そう」

「…ねぇ、アレン…
あの男の人は…アクマ?」

「…アクマじゃないです」

「…隼人お兄ちゃんだ…」

「え、あの人がですか!?」

私と同じ鳶色の髪と目、髪型は少し天パみたいにくしゃくしゃしている。
この前会った、私のお兄ちゃん…らしき人。

蒼剣を構え、ダッシュで詰め寄る。
相手も刀系の武器を出し、刀身がぶつかって火花が散る。

「ドレス似合うじゃん。
それ、僕が見立てたんだよ?
前から少し話してみたかった…僕の妹」

「名前…私は香奈じゃないって…どういう事!?」

「まだ知る必要は無いって言ったでしょ?
時期が来れば、きっと自然に思い出すよ」

「じゃあ、香奈を思い出すって!?」

「それも同じく。
ただ、君は香奈じゃない…それだけは言っておくよ」

「何よそれ…私は中途半端な気持ちのままなのよ!?」

「おーっとぉ?
僕に構ってても良いのかなぁ?」

指で示された方向を見ると、アレンがアクマに突っ込んでいた。
傘が何かをカウントしており、もうすぐで零になる。
ロードの話からそのカウントがアクマの自爆への秒読みだと分かった。

何も動けずにいると、零になった瞬間、凄まじい爆発が起こった。
アレンは危機一髪のところでリナリーに助けられた。

「…話をそらさないで!」

「あれぇ、ロードってば何か楽しんでるしー」

「話を聞いてよ!
隼人お兄ちゃん!!」

「あははははー。
…名前で呼んでくれて嬉しかったよ。
でも、今日はここまで。
また会おうね、可愛い愛しの妹…」

「あっ…」

さっ、とロードの隣に行ってしまった。
一方のロードは、アレンに銃口を向けられている。

「アレンは優しいんだからぁ〜」

「ロードを殺せるとでも思ってるんかな?」

ねぇ〜と笑い合う2人。

「また会おう〜?
アレ〜ン」

そうして、2人は扉の向こうへと消えていった…。



.

[次へ#]

1/5ページ


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!