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「じゃあ、最後に、一言言わせて…」
香奈の言葉を聞こうと、辺りがシン…となる。
「今まで、帰って来なくてごめんなさい。
死んだ振りをしていて、ごめんなさい。
皆を騙していて、ごめんなさい…。
それでも、またここにいたくて、戻ってきちゃいました。
またよろしくお願いします」
頭を下げ、これで私の話は終わりだと告げる。
肩に誰かが手をポン、と置いたのがわかり、顔をそっと上げる。
「そんな事、皆は気にしてないない!」
ジョミー…タップ…
「香奈を知らない奴らは仲間が増えるって喜んでんだ。
知ってた奴らも、心の中では生きてるって信じてたしよ」
リーバー班長…
「神田から連絡があって、皆と喜んでたのよ。
…数年前に死んだとされた時…表面上は理解しようとしてたけど、内面的にはこの日をずっと待ってたんだから!」
リナリー…
「さぁ、今日は香奈も飲み明かそうぜ!」
「もって何よ!
今日は私が主役じゃないの?」
「アハハハハ!!」
「香奈はもう酒を飲める歳になったよね?」
「あ、18歳おめでとーっ!!」
「今日が誕生日なわけじゃないから!」
「よっしゃ、乾杯するぞ〜!」
ドンチャン騒いでいたら、リナリーがどこかから戻って来た。
「リナリー、どこに行ってたの?」
「アレン君の様子を見に。
ついさっき目を覚まして、兄さんと一緒にイノセンスをヘブラスカの所に持って行ってるの」
「ふぅ〜ん。
じゃあ、遅れて来るの?
アレンもリナリーも、コーラか烏龍茶だけどね」
「そうね、歳の差を感じるわ…」
「まぁまぁ、あと2年もすればリナリーも飲めるから。
取りあえず、今日は盛り上がっていこう!」
皆と騒いでいる内に、3年間の溝はすぐに埋まっていった。
取り戻した、
私の居場所。
記憶と同じ、
私の大切な
宝物。
もう2度と
手放さない。
何に代えても、
守ってみせる。
私の家族―――。
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