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「ユウ!急いで!
約束の時間に遅れてるよ!!」

「わぁーってる!
まずファーストネームで呼ぶな!」

「それより早く髪縛んないと、切っちゃうよ!」

今日は、新しく入ったユウのために、元帥が稽古をしてくれる事になっているのだ。
それなのに、私は寝坊をしてしまった…。
ユウが起こしてくれて本当に助かった。

私達は教団の森に急いでいるのだが、先程から一緒に走る奴の髪が顔に当たってしょうがない。
走りながらだと結びにくそうだが、しょうがない。
やれ。

「本当にさぁ、髪が長いと、ユウっぽくないね。
切っていい?」

「はあ!?」

「よし、決定!
後で切ったげる!」

「何で香奈に切られなくちゃいけないんだよ!!」

と隣で騒いでいるが、軽く無視。

ようやく着くと、既に元帥は待っていて、絵を描いていた。

「さて、始めるとしようか」

そして、訓練が始まった。


「ではユーくん、武器が出来てから数日は経つが、もう慣れたかね?
発動してみなさい」

ユウが背中に背負ってきた刀を抜刀し、刀身に指を添える。

――六幻、発動!――

動かした指の通った所が青白く光り、異様な威圧感に包まれる。

「よーし、よしよし。
では次に、私と勝負しよう。
倒してみなさい」

「…」

何の躊躇もなく斬りかかるユウだったが、元帥によって操られた木々によって動きを封じられる。

「災厄招来
界蟲『一幻』!」

何とか抜けだしたが、元帥がストップをかけた。

「近距離戦用の武器と遠距離戦用の武器では稽古になりにくい。
ってことで香奈、相手になってもらっても良いかな?」

…まぁ、ある程度は予想していた。

―――蒼剣、いくよ。



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あきゅろす。
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