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「まず、香奈はどうやってここを出ようと思ってるの?
誰の結界か知らないけど、3人とも霊力は…」
「私を誰だと思ってるの?
これくらいは簡単!
…そうだ、後で霊力の特訓、一緒にしない?」
「へ?」
「きっと、奈穂は何かが原因で発揮できないだけよ。
それさえ見つかれば、きっと奈穂も強くなれる!」
「…ふ〜ん、じゃ、よろしく!」
さて、香奈が結界の術を壊さないように、人が通るのに充分なスペースを作る。
やはり2人はまだまだ子供なだけあって、中に入って暫く一緒に遊んでいた。
それぞれ1人でしか遊ばなかったので、新鮮で楽しいものだった。
「香奈も手鞠を持ってるんでしょ?」
「ほら、これだよー」
「あ、私はこれ…お揃いだね!」
えへへーと笑い合う。
先程までの事が嘘のようだ。
「あー、香奈もこの本で勉強してるの?」
「うん、奈穂と同じ本で勉強してるのよー」
「あ、この問題分からないんだった…」
「それ?
ここでこうして…はい、これが答え!」
「すごーい」
「でも、この問題分からない…」
「それは…はい、これで答え!」
「奈穂も算数嫌い?」
「香奈も?」
「「やっぱり、双子だもんね〜!」」
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