〜hot chocolate〜 10. 「来い」 階段を上がり、堂本がドアを開けて、先に入るよう、顎をしゃくる。 促されるまま、屋上へ出る。 振り向くと、逃げ道を塞ぐように、堂本がドアの前に立っていた。 獲物を追い詰めた獣のようだ…。 今度は何を要求されるのか、いたたまれず、 「あ、あの…」 と訊きかけた時―――。 堂本が口を開いた。 「シャブれ」 サッと血の気が引くのがわかる。 「…イ、イヤ…です」 今度こそ、何を言われても、拒否しようと決めた―――。 さっきは、応じてしまったが、コレはもう、受け入れたくない。『今度こそ』と、消え失せそうな決意を奮い立たせた。なのに。 拒絶の言葉を返したにも関わらず、何の反応もない。聞こえなかったのだろうか? すっかり冷えた汗が背中を伝う。 「誰が、“頼んだ”?」 次の瞬間、呼吸が止まった。 「ぐ…ふっ…」 みぞおちに堂本の拳が入ったのだ。 膝をつき、腹を抱えるように踞る。 衝撃に、涙が滲む。 「オラ、顔上げろ」 言われて、顔を上げると、目の前に堂本のモノがあった。既に、隆々と勃ち上がっている。 膝を付いたまま、目線を更に上げると、今にも、喉笛に食らい付きそうな堂本の眼に、身体が竦む。 唇に先端を突き付けられて、微かに開いた隙間をついて、押し込まれた。 「……ん…ぐ…」 後頭部を押さえられ、抜き挿しを繰り返される。 完全に勃起しきっていたと思っていたが、口内で、どんどん大きくなっていく。 [*前へ][次へ#] [戻る] |