〜hot chocolate〜
11.
堂本の太腿に手を付き、何とか、抜き挿しを浅くしようと押し返そうとするが、敵わない。
「っぐ…くふっ…」
そうやって、しばらく、口腔を味わっていた堂本の、
「…ハッ」
吐息とも、嘲笑ともつかない声が聞こえた。腰を引き、口内から抜かれた。
「…んっ、はぁ…」
息つく間もなく、
「立て」
堂本は、腕を掴み、祐輔を立たせると、後ろに回り、後頭部を押さえ、ドアに頭を押し付けた。
反射的に、正面からぶつからないよう顔の向きを変える。こめかみ辺りを打ち付けられ、くらりと目が眩んだ。
前のめりで、頬で身体を支える様は、ちょうど、後ろに回った堂本に腰を突きだしたような格好だ。
両手をドアに手をつき、前にのめった体勢を立て直そうとした。
が、後ろから、のし掛かるように堂本が抱きついてきた。
背中にかかる重みに、ドアについた手は、体勢を立て直すには至らない。バランスの悪さも手伝って、身体を支えるだけで、精一杯だ。
堂本の左手が、ついた両手を、纏めてドアに戒める。足の間には、足を入れられ開かされた。その間に右手が、祐輔のベルトにかかる。
片手で、ベルトを外しジッパーを下ろされると、するりと落ちた。足を開いているせいで太腿辺りで止まる。更に、下着も腿まで下ろされ、下半身が外気に触れた。屋外で、下半身を曝される羞恥に顔が赤くなる。
「あ……」
あっという間の展開に、頭が追い付かない。
そこへ、堂本が腰を押し付けてきた。
「ひっ…」
ぬるりとした感触が会陰から、睾丸を伝い根元をすりり上げてくる。
視線を向けると、いつの間に着けたのか、ゴムに包まれた堂本の先端が、己れの下からヌュクヌュクと見え隠れしている。
「あ……?」
―――擦り付けられてる?
自分では、入浴時以外、触れる事のない箇所への、感じた事のない刺激…。
―――な、何か…。
むずむずとこみ上げる違和感に、逃れたくて身を捩るが、上手くいかない。
ズリズリと擦られる感触に、祐輔のモノはゆっくりと勃ち上がり始めていた。
「…う…そ……」
己れの変化に愕然とする。気付いた堂本が手を伸ばしてきた。
「ひぁっ…!」
手のひらで包むように、先端を撫で回される。
そうして、いつの間にか、茎を握り、滲み始めた先走りを塗りつけるように、擦られる。
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