〜hot chocolate〜
3
堂本と、祐輔の服を脱がせた。汚れてしまったシャツと下着は洗濯機に入れた。
意識を失っているうちに身体をキレイにしてやりたい。それは堂本も同じ気持ちのようだった。
浴室へ連れて行く。
「先にやる」
と言って堂本は祐輔の足元へ移動した。
相田は祐輔を正面から向かい合って抱き抱えたまま、自分だけ浴槽の縁に腰掛けた。
ちょうどしゃがんだ堂本の目の前に祐輔の腰がくる状態だ。
堂本が祐輔のアナルへ手を伸ばした。
「……んっ」
意識はなくても、違和感はあるのだろう小さく声を上げた。
堂本の指が、白浜の体液を掻き出していく。
「……ん、あ」
祐輔が意識を取り戻した。
「な…ん、…?」
状況が飲み込めていないようだ。それでも、ナカで何か蠢いているのに気付いたらしい。
「う、あああ!オレ、んっ!イヤだ!」
にわかに、暴れ出した。
「大丈夫!キレイにしてるだけだから!」
落ち着かせようとぎゅうっと強く抱き締める。
「ボクとちーちゃんだけだから、アイツはいないから!」
祐輔が首を下へ向け、目をやる。
「…セン、パ…イ…?」
堂本を認めて、落ち着きを取り戻し始める。
―――何、ソレ…。
と、ふわりと祐輔が香った。
(……そっか…)
ちーちゃんなら任せられるってコトか…。
しかし、堂本は明らかに要らぬ動きを加えている。これ以上、祐輔に負担をかけたくない。
「ちょっと!ちーちゃん!」
堂本に反応がない。もう一度、呼ぶ。
「ちーちゃん!何やってんの!?」
「んっ、あ…!」
「ぁあ?」
やっと、届いたのか、堂本の意識がこちらへ向いた。
「まだ、終わんないの?」
「ああ…」
と返事が返ってきた。
「こんなモンだろ」
「んっ…」
堂本が指を抜くと、祐輔が息を吐いて、また、意識を失った。
二人がかりで、祐輔の身体を洗い、風呂から出ると意識のない祐輔に自分の、未使用の下着と祐輔にはぶかぶかのスエットを着せ、寝室へ敷いた布団へ寝かせた。と、祐輔が目を開けた。
「ここは…」
「ボクの家だよ。今日は泊まっていったらいい。家に連絡出来る?」
今日はこのままの祐輔を帰す訳にはいかなかった。
祐輔も帰れる状態ではない自覚があるのか、
「…はい…あの、携帯は…」
身体を起こした祐輔へカバンを渡すと、携帯を取り出し、自宅へ連絡している。
「あ、うん、そう。相田先輩んち…」
言い訳に四苦八苦している様子に、電話を変わるようにジェスチャーで促す。
「あ、相田先輩と代わる」
携帯を受け取ると、母親が出た。
「こんばんは、相田です」
皆でゲームをやっていた所為で遅くなってしまった事、せっかくなら皆で泊まっていけば良いとなった事…と適当に言い訳をすると納得してくれたようだ。
「はい、それじゃ、祐輔クンに変わります」
祐輔に電話を返す。
「あ、うん、それじゃ」
祐輔はもう二、三言会話をして、電話を切った。
一刻も早く休ませてやりたかった。
「ゆっぴょんはもう寝た方が良い」
そう言うと本人もだるいのか、素直に横になった。そして、横になるとすぐに寝息を立て始めた。
堂本と二人、寝室を出ていく。
居間に入ると直ぐに堂本が、盛大な舌打ちをした。
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