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03

「千尋ちゃん!!」

「あ…真崎さん」

部室の裏にいたら真崎さんが走って来た。てか、汗一つかいてないんですけど。私なんか汗だくだよ汗だく。どういうこった。

「何か手伝うこととか…ないかな?」

素敵な笑顔を私に向けながら言う真崎さん。ああ、なんかやっぱ好きになれないやこの子。なんかさ。いい子すぎる?みたいな感じ。それに天然だからね。


「んー、そうだなぁ。あ、ドリンクを回収して来てくれる?」

「うん!分かった!!」

真崎さんは大きく頷くとテニスコートへと走って行った。……私も甘いのかな、なんて思う。好きではないけどね。あーゆう天真爛漫で天然なタイプは苦手。

この日の部活はいつも通り終わった。私もいつも通りやりきれない感を抱いたまんま部活終わったら着替えずにさくさくと一人で部室を出て帰った。いや、着替えるの面倒だから。




次の日の授業中。私は屋上で床に寝転んだまま、顔は空を見上げて手を伸ばしていた。何でかと理由聞かれても答えられないけど、なんとなく授業受ける気にならなかった。手もなんとなく伸ばしてみた。

今日は青空だ。澄み切っていてすごく綺麗な空なのに私の気分は晴れない。まあ、私は夕方の茜空が好きだったりするんけど。青空も嫌いじゃない。


「サボりか」

「あ…におー…」

やはり来たな親友。だが、いつの間に。つかサボりかってお前もだろーが。ま、いいけどー。綺麗な青空が隠れて仁王が目の前に現われたからちょっとビビった。


「今日ミーティングがあるんじゃと」

仁王は私の隣に寝転がった。あ、青空見えた。うん、綺麗だ。ん?待てよ。え、何それ聞いてないんですけど。

「は?ミーティング…?」

「合宿の話し合いぜよ」

「合宿…」

ああ、面倒なことだな。くそ。なんなんだよ。マネージャーやらされるし。ほとんど一人で仕事してるし、疲れるし。失敗したら怒られるのに褒められないし。その上合宿。何これ地獄。



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あきゅろす。
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