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02

結局、幸村が委員会が終わり部活に来るまで彼らは練習せずに駄弁っていたため、勿論幸村から受けた罰は大きかった。

まあ…ざまあだよね。

てか仁王は仁王でどっか行ったまま帰って来ないし。まあ、いつものことだから別に気にしないけどさ。本当あいつは自由な奴だ。私だってサボりたい。


「ごめんね…幸村くん…」

しゅん、と眉を下げながら幸村に謝る真崎さん。彼らはこの顔に弱いらしい。顔を赤くして真崎さんを見つめている。うん、気持ち悪いな。

「ふふ、大丈夫だよ。歌奈は許すよ」

微笑しながら幸村は真崎さんの頭を撫でた。幸村も他のレギュラー達みたいに真崎さんに甘い。真崎さんが何をしても怒らないくせして、私が失敗すると黒いオーラで近寄ってくる。あれだね、えこひいきってやつだ。

レギュラーの中で唯一真崎さんを特にどうでも良さそうに扱っているのは仁王だけだ。仁王は女は嫌いじゃとか言っていた。私も女なんだが、まあ敢えて突っ込まないことにした。

というわけで仁王以外は全員真崎さんにべったり。まったく気持ち悪いくらいにね。



部活終了まで部室の裏の水道でタオルでも洗おうと思い、部室を出たところ…赤髪が見えた。あ、丸井が走ってきたみたい。

「おーい、千尋ー!ドリンクー」

自分で取れよと思ったが、まあ仕方ないから部室に戻りドリンクを取って丸井のとこに行く。私って優しいと思う。うん

「はい」

「な、なんだよぃ…機嫌わりぃな」
私はグダグタ煩い丸井にドリンクを渡した。丸井とはクラスメイトだから他のレギュラーと比べたら仲が良い方だと思う。仁王の次くらいにね。 だが気に食わない奴だ。だって真崎さんにメロメロでへらへらしがって気持ち悪い。なんでこうなったんだ。前まではもっと…まあ、いいか

「あんたらのせいで私が幸村に怒られんの」

「あー、わりぃわり…ぐはっ」

悪気無さそうに、へらりと笑う丸井がうざくて蹴った。やっぱ気に食わない奴だ。

「千尋っ!覚えてろよ!」

後ろで叫ぶ丸井を無視して、部室へと向かう。面倒だからさっき他の部員へのドリンクも丸井に渡したから…もういいや、帰ろうかなあ。洗濯とか面倒だし。だいたい、私好きでマネージャーしてるわけじゃないんだからな。と思ったが、無理だな。

幸村には逆らえません。

「洗濯…ハァ」

私ってホント可哀相だと思う。真崎さんは相変わらず幸村と話していたし。


マネージャーやめたい。






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