短編小説
旅立ちの日に(悠輔)
この物語は、もし、悠輔と晃輔が事故に遭わずに、卒業式を迎えたら……
IFが交差したお話です。
────卒業
長いようで短い、俺の高校生活は終わりを告げた。
同時に……
俺の陸上人生も終わりを告げた。
「兄貴も卒業か……早いな……」
「何ジジ臭いこと言ってやがる……まだ老け込むには早いっつーの」
「でも……陸上はもう……」
「あぁ……そうだな」
一人のかなえられぬ夢
それを糧に今まで走り続けた
しかし……
夢を叶えるために、六年間走り続けた俺の体は……
すでに限界だった。
全国制覇を達成した二ヶ月後
練習中に陸上選手の命ともいえる足に……
爆弾を負ってしまったのだ。
「だがな晃輔、俺は後悔なんかしてないぞ。また新しい夢を……俺は見つけたから……」
「夢?」
「夢だ……教師になるってな」
「教師って……まさか兄貴が……」
「あぁ、そういうことだ……」
俺は指定校推薦で、体育大学に合格することに成功した。
それは、俺の新しいスタートだ。
誰よりも凄い教師になるという……
決して曲げることのない
俺の信念─────
「もう、以前のようには走れない……でも、夢が完全に終わった訳じゃない……まだ終わらせてなるものか」
「………」
「俺の夢は永遠に不滅だぜ♪」
「ははは……兄貴らしいな」
「そう言ってくれると、ありがたいな……まぁ、まだこれからだけどな……」
「あぁ、これからだな……」
「「夢を語ることこそが、夢を叶える第一歩だから」」
もう立ち止まることなど無いだろう
この夢は、俺が決めたものだ
夢は叶うものじゃない、叶えるもの……
この先が、どんないばら道だとしても
俺はくじけるようなことは無いだろう
今までの経験すべてが俺を強くしてくれた、支えてくれた。
これからもそれを力にしていく
夢を叶えるために────
その先を目指して……
そう────
自分自身のために─────
後書き:なんかグダグダになってしまいました、すみません!
ただ、陸上選手として生きていくことだけが全てとは限りませんよ?
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