[
通常モード]
[
URL送信]
赤子
孔雀は、赤子のようにくあーくあーと鳴く。
その美しさゆえ、
大量に人間に殺されてきた孔雀は
もはや本当に
赤子同然だった。
子供を殺せる人間は
くあーくあーと鳴く孔雀を
いとも簡単に殺す
くあーくあーと、赤子のように鳴く孔雀には、
なす術も無い。
天国へ行った孔雀は、
沢山の子供達を背に乗せ、
何処までも遠くへ、飛んでいった。
その子供達の手には、
一本の羽が握られていた。
どこか遠くで
子供と孔雀が
くあーと小さな欠伸をした。
[前頁]
[次頁]
[戻る]
[
小説ナビ
|
小説大賞
]
無料HPエムペ!