捨てられぬ恋心 、完
捨てられぬ恋心 、
「 ううっ..ひっく.. 」
おれは動かない身体を無理矢理動かし
寮の最上階の自分の部屋まで泣かずに来た
室内に入るとさっきまで溜めていた涙が
ぶわっと溢れた。
ねえ、なんで?
愛してるっておれの恋人はお前だけだ
って言ったじゃん..
その言葉はうそだったの..?
ぼろぼろと涙が床に流れ落ち
小さな水溜まりを作っていく。
「 おれって遊びだったの..? 」
愛されてる自信はあったのに..
人ってなに..?
もお、わかんねえよ
なんか、面倒臭い。
面倒臭いと思ったことで
涙が止まった。
「 おれ、らしくねえ
振られたからなんだよ
別に好きになんなとか恋心捨てろとか
言われてねえじゃん 」
好きになっちゃったんだから
しょーがねえだろ?
おれはおれらしく
この綺羅への恋心が消えるまで
あいつのこと好きでいる。
決意を胸に立ち上がり
浴室へシャワーを浴びにいった。
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